今年11月2日、『ナウ・アンド・ゼン』という最後の新曲を世界同時発売した、伝説のロックバンドがあります。
ザ・ビートルズ。
オフィシャル・ミュージック・ビデオは、カセットデッキに、あるテープがセットされるところから始まります。
このカセットテープに、40歳のとき銃弾に倒れた、ジョン・レノンの歌声が録音されていたのです。
最新のAI技術を駆使し、デモテープから歌声だけを抽出。
そこに81歳のポール・マッカートニー、83歳のリンゴ・スターの声を重ね、58歳で亡くなったジョージ・ハリスンの歌声と演奏を加えました。
「時々、キミがいなくて、さみしい」
「時々、ボクたちは、スタート地点に戻らなくてはいけない」
そう歌うジョンの声はせつなく響きます。
この新曲の裏ジャケットに使われた時計のエピソードが話題を呼んでいます。
ジョージ・ハリスンの妻、オリヴィアの話。
それは…昔、ジョージが時計店に入ったときのこと。
壁にかかっていた時計に目を止めます。
家をモチーフにした壁掛け時計には、はめこまれたアルファベットで、「NOW」と「THEN」の文字がありました。
ひと目でそれが気に入ったジョージは、壁から時計をはずしてもらい、購入したのです。
彼は自宅にロシア風の小屋を建て、そこに時計を飾りました。
なんと25年間、時計はそこで時を刻んでいたのです。
ジョージ亡きあと、妻のオリヴィアは、ふと思い立ち、その時計を綺麗にして、暖炉の上に置きました。
とそこへ、一本の電話がかかってきたのです。
ポール・マッカートニーからでした。
「カセットテープに録音された歌があるんだけど」
それが…『ナウ・アンド・ゼン』でした。
そのとき今は亡き、ジョージ・ハリスンも、今回の新曲リリースに参加していたのです。
今も伝説を創り続けるロックバンド、ザ・ビートルズが人生でつかんだ、明日へのyes!とは?