あるお寺の小僧さんに狐がとりつき、自分は百七十歳の九尾きつねだと喋り始めました。 年を取って弱ってきたので、神として祀って供え物をしてほしいと言うのです。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
村の川はとても流れが速く、橋をかけてもかけてもすぐに流されてしまいます。 そこで村人は日本一の橋造り職人に頼むことにしました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
洗濯したはずの子供の服が汚れているのを怪しんだ夫婦が、夜、子供の服を見張ることにしました。 すると飼い猫が子供の服を着て出かけていくではありませんか。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
おつかい途中の小僧さんに、いたずらタヌキが街の酒屋のでっちさんに化けて声をかけてきました。 小僧さんは怪しいと思い、タヌキに化かされないようにまゆにつばをつけました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
お奉行様が浜でとれた奇妙な魚の名前を知る者に百両を与えるとお触れを出しました。 そこで浜助は奉行所でその魚を見せてもらう事にしました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
ある夜、泥棒に気付いたおじいさんは、ひとつ泥棒を騙してやろうとおばあさんに「一度寝たら朝まで目覚めないおまじないを教えてやろう」と話しかけました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
江戸の下町に住んでいるおしずとたいちの親子の所に、ある日おこまという女が訪ねてきて、「あずけていた息子を返してくれ」と言ってきました。 しかし、昔あずかったおこまの息子は病で死んでしまっています。 たいちは自分の息子だと言うおしずとおこまの二人の言い争いは続き、とうとう町奉行の大岡越前守に訴え出る事になりました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
腕の立つ侍がある晩、仲間と碁を打っていると、行燈の油がやけに早くなくなる事に気付きます。 これは怪しいと部屋の外から見ていると、大きなネズミが油を舐めにきていました。 そこでネズミ退治のために猫を連れてくることにしたのです。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
福井県の古いほら穴に、人魚の肉を食べた女が八百歳まで生きて身を隠したという伝説があります。 これはその女がまだ幼い頃のお話。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
ある村に山の向こうからボロボロの着物の老人が雨に濡れながらやってきました。 村人たちは「貧乏神に違いない」と追い出しにかかりますが、ただ一人善のじいという人だけが親切に家に泊めてくれました。
働き者の夫婦が赤ん坊をつれて畑に行き、草むらに赤ん坊を寝かせてせっせと働いていました。 すやすやと眠っているとばかり思っていた赤ん坊でしたが、目を覚ますと蝶々を追ってよちよちと歩き出したのです。
和尚さんに法事をお願いする言付けを頼まれた人がやってきました。 「そこなしひしゃくのこのこのざえもんさんの家で法事をするので昼過ぎに来てください」 和尚さんは快く引き受けましたが、その名前の家に心当たりがありません。 困った和尚さんお使いから帰ってきた一休さんに訪ねました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
勉強が嫌いで物を知らない和尚さんの所に、怖そうな旅の僧が禅問答をするために訪ねてきました。 困った和尚さんは、もち屋の六助に代役を頼みます。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
ある日、吉四六さんが空の星をほうきで落とすと言い出しました。 村人たちは笑いますが、星は金でできているので大儲けできると聞き、夜に吉四六さんの家の前に集まりました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
吉四六さんの隣の夫婦はいつもけんかばかりしています。 そこで吉四六さんはお隣との間に垣根を作る事にしました。 たまたま通りかかった庄屋さんが話しかけてきて・・・ (福娘童話集より読ませていただいています。)
腕の良い大工の若者が村のきれいな娘さんにお嫁さんになってくれるように頼みました。 でも、娘さんはその気はありません。 断るために、畳が60枚もある大きな家を一日で建てる事が出来たらお嫁さんになりましょうと言いました。 困った大工は考えて、ある策を思いつきました。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
山奥の村に暮らす馬子の若者に家に、ある日、きれいな娘が訪ねてきました。 そのまま家に住み着いた娘を男はすっかり気に入り、そのまま嫁にすることにしました。 しかしその幸せは長くは続かなかったのです。 (福娘童話集より読ませていただいています。)
海で大威張りのクジラを面白く思わない魚たちが、クジラをやっつける相談をしていると なまこが「わしにまかせてくれ」と言いました。 そしてクジラに泳ぎ勝負を持ち掛けたのです。 (福娘童話集から読ませていただいています)
毎日みぞう沼の草を刈っていた孫四郎は、ある日、沼の中から出てきた美しい女に声をかけられました。 草刈りのお礼をしたいという女に、孫四郎はお伊勢参りがしたいと言い、 女はそのお金と、富士山近くの青沼にいる妹への手紙を託しました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
お母さんが男の子に「昆布を買ってきておくれ」と頼みました。 男の子は忘れないように口の中で「昆布、昆布」と言いながら歩いて行きましたが、 途中の溝を「ピントコショ」とまたいでしまいました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
海のそばの井戸は塩辛くとても飲めたものではありませんでした。 そこに一人のお坊さんが通りかかり、娘さんに水を飲ませてもらいたいと頼みました。 塩辛い水は飲めないと断る娘さんたちに、お坊さんは美味しそうに飲んで見せました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
スズメはお母さんの危篤の知らせを聞いて仕事中の泥も落とさず 大慌てでかけつけました。 しかし、キツツキは自分のお母さんの危篤の知らせを聞いても ゆっくりとお化粧して着飾って行ったのでした。 (福娘童話集から読ませていただいています)
竜は千年生きると天に昇ると言われています。 亀の大将はもう三千年も生きているので天に昇る事ができます。 それを知った息子や嫁や孫やひ孫たちも一緒に天に昇りたいと言い出しました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
ある男が便所の小窓から見かけたのは、ネコとキツネ。 ケンカでも始めるのかと思ったら、なんと二匹は仲良く踊り始めました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
むかし松城町に住む徳嵩源五郎が山で親と死に別れた子ザルを拾ってきました。 子ザルはまつと名付けられ、我が子同様に可愛がられて育ちました。 ある日、源五郎とまつの芸を見た殿様は、まつを気に入り、ゆずって欲しいと言い出しました。 源五郎が困りました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
むかし土佐に、とんちの上手なたいさくという人がいました。 たいさくはある日、町で「わしらの山にはブッポウソウという珍しい鳥がいる」と言いふらしたので、 それを聞いたお殿様がたいさくの家の近くの山まで道をつくって出かける事にしました。 しかし、山には野バトしかいません。 怒ったお殿様はたいさくを呼び出しました。 (福娘童話集から読ませていただきました)
息子がとてもひねくれもののトビの親子がいました。 父親が死ぬ間際、ちゃんとしたお墓で眠りたいと思いわざと逆の事を言いました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
大分の山弥之助氏定という長者が商売の帰り道に仲間と十六山で休んでいると、 仲間の鼻の穴に蜂が入って出て行くのを見ました。 仲間が起きて「十六山には黄金が埋まっている」と言うのを聞いた山弥は、 それから何年も山を掘り続け、黄金を見つけて長者になりました。 (福娘童話集から読ませていただいています)
昔、那賀郡田中村(→今の和歌山市)というところに、赤尾長者と呼ばれる長者がいました。 長者には子供がいませんでしたが、ようやく可愛い男の赤ちゃんを授かりました。 ところが事故でその子が死んでしまい、長者は悲しんで、生まれ変わってもわかるようにと、 手のひらに名前を書きました。 (福娘童話集から読ませていただいています)